子ども時代を守りたい
「子ども時代を守りたい」
シュタイナー園の先生方がよくおっしゃられるこの言葉。
うんうん。と頷きながらも、自分の子どもとの関わりを振り返ってみると
「ぐずらずにちゃんと言葉で説明しないと分からないよ」
「ご飯の時はご飯。後で出かけてからお腹が空いたって言うでしょう」
その他にもついつい…。しっかりとしてほしいと1日に何回要求してしまっているだろうか。
とにかくのびのびと育っていてほしいのに、なんだかそんなことばかり言っているうちに親の自分も機嫌を悪くしてしまって、気づくと子どもが私の顔色を伺っていたりしてハッとする。
まだまだ3才になる前の小さな子に、何をそんなに要求しているのだろうと。
「子ども時代を守りたい」という言葉で思い出すのは映画「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」で各国の教育を取材したときに、フィンランドの学校で宿題をなくしたら子どもが伸びたという話。「子ども時代は本当にあっという間なもの。とにかく楽しく過ごしてほしい」という先生の話を聞いて、思わず涙が出ました。
人生100年時代と言われる今、その中で子どもでいられる時間のどれほど短いことか。
自分の内側の世界を十分に発揮してほしい。
ある程度のしつけというか、軸のようなものは保ってもらえるように声掛けはしても、少なくとも子どもが自分の世界に没頭してとにかくのびのびと空想を膨らまして楽しい宝の時を過ごしている時には、水を指すような冷たい要求はしないようにと励みたい。
フィンランドと言えば母子保健の仕事をしている時にまさにフィンランドのネウボラを参考に東京ゆりかご事業がスタートするタイミングでした。
フィンランドの母子保健に感動して北欧旅行に言った時にデパートの案内係として働くおばちゃんに少し話を聞いたことが印象に残りました。
「戦後本当に貧しい時にネウボラがはじまった。育自パッケージはとてもいいアイディアで、子育てする親の大きな支えとなった。今は何でもデパートで売っているけど、成長してすぐに使えなくなるものがほとんどだから、お下がりを活用することがお勧めよ。ここらのお店に売っているものは”just get idea”よ。」
デパートの案内係をしているのに観光客にそんな説明をしてくれるおばちゃん、素敵すぎるな、いい国だな〜と感動しました。
ネウボラの説明が日本語でもYou Tubeにアップされていることにも感激します↓
妊娠検査薬で陽性が出てまず行くところは病院ではなくてネウボラ。その地域で産み育てるのだから当たり前のような気がするけれど…。
宿題をなくしたら子どもが伸びた、という話では麹町中学校の校長先生の大ヒット本を思い出します。
前にさらっと図書館で借りて読んで「ほ〜そうかそうか」とわかった気になっていたけど、もう一度読み直したいな。。
教育ってなんでしょうね。
シュタイナーでは早期教育はしないんでしょ?と言われるけれど、
教育というものが人から何か知識や読み書きそろばんを教わることが教育と言うのであれば、たしかにシュタイナーでは早期教育はしないと言えるのだろう。
でも、それよりもっと大切なことを学んでいると子どもたちを見ればわかる。
大好き汐見稔幸先生も、「子どもは伸びる力をそもそも持っている。それを支えることに注力して、決して邪魔だけはしてくれるな」といいます。
汐見先生はシュタイナー関係ではないけれども、共通した教えを話してくれるなと思います。
とはいえ我が家の通える範囲にはシュタイナー園はないし、やっぱりおうちシュタイナーで「もどき」を続けることになりそうだ。。。