財産といえるもの

青銅婚式でした。

「○○婚式」という呼び名が金と銀以外にもあることを数年前に知って、

毎年なんとなく呼び名を調べています。

今年はむすめたちを預かっていただいて、出会った頃よく行っていた小さなお店でお祝いしました。

 

出会った頃から夫には「人生のリハビリ」をさせてもらっているような感覚が、

ずーっとあります。

 

常に考えることの楽しさを教えてくれたり

特別なことをしなくても、身近なものや素朴なもの、自然のなかから

楽しさや美しさを見つける力があったり

先入観なく人を見つめることができたり

「自分」をしっかり持ちつつ周囲と調和して、人のためのことを考えられたり。

惚気のような話になりますが、夫と結婚できたことが私の人生の中で一番良かったことです。

それまで先入観だらけで人と関わっていた私は、当時はぶつかることもあったのですが。

年を重ねるほどその大切な力を教えてもらってきたと思います。

 

こういった力、きっと小さい頃から大切に育まれてきたのだろうなぁと日頃から感じます。

 

「育て方とか、教育法だとか、そんなことは関係ないよ。自分は自分の意志で、自分で考えて、こういう人間になったんだよ。」と夫は言います。

 

いや…だから、そうやって言い切れてしまうところあたりが、まさに「そういうこと」なんだってば…!と私は思います。

 

自分の意志がもてずになんとなく過ごしている大人のどれほど多いことか。

こういった数字や点数では評価しようのない、大切な力があることは、本当に人生の財産だと思います。

幼児教育でも「IQよりEQだ」「非認知能力を育てよう」と今でこそ盛んに言われ始めていることだけれども、小手先だけの教育や技術ではとても育たない、家庭で大切に育まれてきた力なのだと思います。

 

自分もこどもたちにそういった「財産」といえる力をちゃんと残してあげなければ。

と、改めて感じた結婚記念日でした。

 

財産といえば、小さい頃いっしょに住んでいた祖母が

「あなたたち孫が本当にわたしの財産だ」と真剣な顔で言ってくれたことを思い出します。

ありがたいなぁ。祖母に夫を紹介できなかったことだけが心残り。